【設計】:本気のコンセプトづくり
「コンセプト設計」。
しなくても売れる子は売れるでしょうね。だからやらないことが多い。
写メ日記を上げれば鳴るって思ってるでしょう?Twitterもやらないと、姫予約のやりかた考えないとって、思ってるでしょう?
それで売れるのは、顔がいいか、無意識にエロ売りしているからか、店が頑張って付け回してるかのどれかです。どれであれ、自分にあった客は来ないから接客しててつらくなるし、代わりが効くから売れ続けません。
「売れる」ではなく、「あなたらしく」「売れ続ける」をつくる。
それが、私は大切だと思います。
「ネットを鳴らす努力」が、本指の返りを悪くしていたら?
「3回指名の壁」を越えた本指名を月に1回呼ぶことは、たった1本ネット指名を鳴らすより、労力少ないでしょう。その客を育てていれば、接客中に我慢することも減るでしょう。大前提、本指名を育てることがこの仕事の稼ぎ方です(ここに共感できないのなら、この先を読んでもしょうがないです)。
「売れ続ける」「あなたである必要がある」そう思わせることが、コンセプト設計の一番の目的です。おのずと、ネット指名の客層も変わり、心身とも負担が減るようになります。
人見の一つ目のサポートは、この「コンセプト設計」です。
幅広い学術知識を使いながら、揺るがないコンセプトを一緒につくりましょう。
コンセプトを支える3つの要素
コンセプト設計にあたって、似たような言葉を使っている講習員の方やコンサルの方がいますよね。やれ、「ブランディング」「マーケティング」とか。
間違ってはないんですけど、それは要素の一つでしかないんです。
コンセプトを支える3つの要素
◎ナラティヴ
◎マーケティング
◎ブランディング
これらをごちゃまぜになっていたり、要素が足らないようでは、不十分です。
例えば、ブランディングの講習を行ってきて、アピールコメントに「入店初月からランキング入り」という文言を入れたとしましょう。これはマーケティングの上ではカスタマージャーニー設計に有用な一方で、ブランディングの評判設計としては機能しないどころか絆設計において大きな支障をきたします。
「雰囲気で」「かっこいいから」という理由で使われる「ブランディング」「マーケティング」。それぞれしっかり説明しますね。
◎ナラティヴ
一番聞きなれない言葉ですよね。それだけ、これまで無視されていたものです。
ナラティヴ(narrative)とは、直訳すると「語り」のことで、「文脈」だとか「解釈」と言っていいでしょう。
ここでは“本人の視点で語られた、自分自身の意味づけ”を指します。
「どうしてこの仕事をしているのか」「うれしかったこと、しんどかったこと」「理想の自分でどんな姿?」など、一緒に
そういった内側の語りを、
この段階では、売上や写真やプレイ内容は一切関係ありません。
扱うのは、過去の体験・性格の傾向・働く理由・価値観・仕事へのスタンスなど、
“その子が、何を大切にしているか”という最も感情的で根源的な情報です。
「ただ稼ぎたいだけです」という一見シンプルな言葉の裏にも、
家庭環境、過去の挫折、誰かとの比較、承認欲求、強がり──
さまざまな「語り」が潜んでいます。
これらを掘り起こし、価値判断をせずに並べていくことで、
「私はこういう人間であり、こういう売れ方が合っているのかもしれない」という自己納得感が生まれます。
この自己理解がなければ、マーケティングは単なる“外向きのごまかし”になってしまいます。
だからこそ、最初にナラティヴを整える。
これが私の戦略の起点です。
第二段階:マーケティング──「誰にどう届くか」を構造で考える
次に行うのが、マーケティング設計です。
これは、「売れるためにどう見せるか」ではなく、
「どの市場で勝負すれば、自分の良さが自然に伝わるか」を設計する作業です。
この段階では、STP分析(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)を用います。
私の支援では、一般的な「顧客セグメント」ではなく、
まず「商品セグメント」──つまりキャスト自身の“タイプ”を定義します。
恋人系・密着テク系・姉御肌・ギャル・メンヘラ気質・天真爛漫型…など、
同業者の中でのポジショニングを明確にし、
そのカテゴリの中で「どの立ち位置を狙うのが現実的か/継続できるか」を丁寧に整理します。
次に、ターゲティング(誰に売るか)を定めます。
ここでは、年齢・性格・接客傾向・性行動・言葉選びなどをもとに、
「どんなお客様に響きやすいか」を論理的に分類します。
これは“当て勘”ではなく、接客傾向と来店履歴、メディア反応をもとに行う、れっきとした分析です。
最後にポジショニング。
これは「そのお客様の選択肢の中で、なぜあなたなのか?」を定義する作業です。
同カテゴリ内での差別化要素を明確にし、プロフ文・日記の語り口・写真の選び方にまで落とし込む。
「こうすれば売れる」ではなく、「この子がこうだから、こう売れる」というロジックをつくる。
ここまでがマーケティング設計の役割です。
第三段階:ブランディング──「らしさを統一して伝える」
最後に行うのが、ブランディング設計です。
これは、ナラティヴとマーケティングの成果を、
接客・媒体・接触点すべてに一貫して表現していくプロセスです。
ここでは「ブランドコア(核となる魅力)」「評判設計」「絆設計」「シンボル設計」といった視点を用います。
キャッチコピー・プロフィール文・日記の語り方・写メの雰囲気など、
すべてのアウトプットが“この子らしい”印象にまとまっているかを確認し、必要に応じて調整します。
ブランドとは、単なる装飾ではありません。
「この子はこういう子だ」とお客様に覚えてもらえる状態をつくること。
そのために、文体・語彙・写真・コメント・態度──
一つひとつを整えていく必要があります。
逆にいえば、ここまで来て初めて「見せ方」が意味を持つのです。
ナラティヴを持ち、マーケティングが整理されているからこそ、
表現がブレず、努力が反響に変わる。
まとめ──努力が報われるには、順番がある
ナラティヴ → マーケティング → ブランディング。
この順番を守ることは、キャスト支援において非常に重要です。
多くの場合、「どう見せれば売れるか」から考えたくなる気持ちはわかります。
でも、それは短期的には効果があっても、継続しない。
「この子は何者なのか」「誰に刺さるのか」「どう伝えるか」
この順で設計するからこそ、売れ方に納得が生まれ、支援も継続可能になるのです。
泥臭く、複雑で、でも尊い現場で、
「努力が報われる」構造をつくること。
それが、私のキャスト支援の中核にある考えです。